「環境配慮型ビルディング」とは、地球環境や人への負荷を最小限に抑え、維持し続けられることを考えて計画・建築された建物を示します。
ビルを一棟建てるには多くの資源やエネルギーが消費されます。竣工後は、居住空間としての快適性を維持するために、冷暖房や照明などの利用によって二酸化炭素が発生し、エネルギーが消費されることになります。こうした状況を改善し、環境に対する負荷を少しでも減らそうという考え方が建築物において重要視されるようになってきたのです。実現するには、建築物の耐久性だけでなく、省資源、リサイクル、省エネルギーなど、いろいろな角度からアプローチが欠かせません。また、建築物を長期間維持するためのメンテナンスについても、さまざまな工夫が大切となります。
株式会社 若藤では、京都市初「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム)Aランク第1号承認を受けた「WAKATOビル」の実績をもとに、環境都市京都と共に維持し続けられるグリーンビルディング(環境慮型ビルディング)のプランニング〜設計〜建設をサポートします。
WAKATOビル・プロジェクト概要
環境都市のモデル施設として2010年2月13日竣工
WAKATO ビルは、環境先進都市・京都市にふさわしい「地球環境に配慮したサスティナブルなモデルビル」をコンセプトに、再開発中である京都駅南口のランドマークとして計画されました。
新景観法の施行された京都において、自然の材料が持つ素材感を生かした外観とし、ダブルスキンファサード、屋上庭園、太陽光発電パネル等の「環境配慮技術の可視化」といった提案により、新しい景観イメージを創出しています。
また、プレストレスコンクリート構造、OAフロア等の採用や「景観」「多用途」対応により、「ハイスペックで長寿命なオフィスビル」としての仕様を確保しています。
環境配慮型オフィスビルとして、第三者機関である日本ERII株式会社での評価により、「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム) Aランクを京都市初第1号承認として取得することができました。
WAKATOビルの特徴
新景観を創出するディテール遷都1200年、素材感を重視する京都の伝統を継承し、WAKATOビルには、こだわりのディテールをふんだんに採用しています。 街並みと一体化させる開放的な地上空間アルミハニカム庇とピロティにより、隣接する商業地域のオープンスペースや再開発街区に対して開かれた空間を提供し、一体化した街並みを意識しています。 多用途対応するハイスペックビルオフィス用途をベースとしながらも、スクール仕様にも対応しています。多用途対応とすることでCO2削減に効果的な建築の長寿命化をはかります。 ダブルスキンダブルスキンは、外側のガラスと内側の建物の外壁(ガラスサッシュ)と中間部分のキャビンで構成されています。夏には頂部の窓を開けることで、建物下部から建物上部への上昇気流を生み出し、キャビン内の排熱を行います。冬には頂部の窓を閉め、日射による太陽熱を温室のようにキャビン内に閉じ込めることで保温します。この効果により、エネルギーロスがなく快適室内空間を創り出しています。 15mのプレストレスコンクリートフロアに柱が無い広々とした大スパンと天井高を1Fは3m、2F〜5Fは2.7mを確保した開放的な立体空間を創り出しています。 |
太陽光発電や屋上緑化LED照明等の環境配慮技術を導入屋上には太陽光発電パネル、屋上緑化を配置し、環境配慮技術を見学できるようしています。特に、太陽光発電については、太陽光発電カウンターを1Fフロアに設置することで、環境への配慮を伝えています。また、長寿命で電力消費量が少ないLED照明を一部採用しています。 CASBEE(キャスビー)ランクA認証取得本オフィスビルは、公式認証CASBEEランクAを取得しております。 CASBEEとは? 国土交通省の主導の下、財団法人建築環境・省エネルギー機構(旧EC)内に設置された委員会において開発された建築環境総合性能評価システムです。評価認証は旧ECから認定を受けた機関が行っており、環境品質と環境負荷とのバランスにより、「S(素晴らしい]」、「A(大変良い)」.「B+(良い)」、「B一(やや劣る)」、「C(劣る)」に格付けされることとなっております。 |